【東武鉄道】伊勢崎線(浅草~東武動物公園)

東武伊勢崎線は日本有数の私鉄大動脈としており、日光や赤城方面へ特急輸送網が発達している路線でもあります。浅草~東武動物公園間はスカイツリーラインの愛称を持ち、北千住~北越谷間では複々線になっています。その複々線区間の内側を日比谷線直通の各駅停車が、外側を半蔵門線直通の優等列車や浅草発着の特急などが通っています。それと裏腹に浅草発着の各駅停車はすべて北千住止まりと地域輸送の意味合いが強くなっています。また、東京都を起点とする関東大手私鉄の幹線・本線では唯一JR山手線との接続駅を持たず、地下鉄との相互直通運転により都心部への利便性と輸送力を確保しています。

 

所有者=東武鉄道

所在地=東京都、埼玉県

起点駅=浅草駅

終点駅=東武動物公園駅

路線記号=TS

開業日=1899年8月27日

全長=41.0 km

駅数=29駅

使用車両=東武N100系、100系、200系、500系、10000系、70000型、50050型など

 

浅草 Asakusa あさくさ

所在地  東京都台東区花川戸一丁目4-1

駅番号  TS 01

開業日  1931年(昭和6年)5月25日

営業キロ 0.0 km(浅草起点)

乗車人員 34,577人(2022年)

 東武の浅草駅の駅舎はアールデコ調の代表的建築物の一つであり、2012年に開業当初の外観に復元された。隅田川橋梁へのカーブ上にホームが設置され、ホームが狭い上、電車との隙間が広くなる。

 

とうきょうスカイツリー TOKYO SKYTREE

所在地  東京都墨田区押上一丁目

駅番号  TS 02

開業日  1902年(明治35年)4月1日

営業キロ 1.1 km(浅草起点)

乗車人員 13,840人(2022年)

 かつては業平橋という駅名であったが、当駅に隣接していた旧貨物ヤードの跡地に東京スカイツリータウンが開発されたのに伴い、駅名も改称された。スカイツリーへの利便性を図るため、特急も停車。

 

曳舟 Hikifune ひきふね

所在地  東京都墨田区東向島2-26-6

駅番号  TS 04

開業日  1902年(明治35年)4月1日

営業キロ 2.4 km(浅草起点)

乗車人員 26,427人(2022年)

 押上方面と亀戸線との分岐駅で、2003年の半蔵門線直通運転開始以降、毎年のように乗降客数が増加している。駅直結のビルに東京曳舟病院が開院し、副駅名として「東京曳舟病院前」が設定された。

 

東向島 Higashi-mukōjima ひがしむこうじま

所在地  東京都墨田区東向島4-29-7

駅番号  TS 05

開業日  1902年(明治35年)4月1日

営業キロ 3.2 km(浅草起点)

乗車人員 16,860人(2022年)

 東武博物館の下車駅。かつては玉ノ井駅と称されており、その名残から副駅名にも「玉ノ井」が残されている。1936年までは、京成電気軌道の白髭線が京成玉ノ井駅から接続していた。

 

鐘ヶ淵 Kanegafuchi かねがふち

所在地  東京都墨田区墨田5-50-2

駅番号  TS 06

開業日  1902年(明治35年)4月1日

営業キロ 4.2 km(浅草起点)

乗車人員 11,609人(2022年)

 ホームとの間に通過線があるいわゆる新幹線型の配線である。現在の荒川放水路の横をかすめるルートにより、急カーブの上に駅がある。かつて存在した企業であるカネボウは、鐘ヶ淵が創業の地である。

 

堀切 Horikiri ほりきり

所在地  東京都足立区千住曙町34-1

駅番号  TS 07

開業日  1902年(明治35年)4月1日

営業キロ 5.3 km(浅草起点)

乗車人員 3,939人(2022年)

 駅名の「堀切」は、荒川放水路綾瀬川を挟んだ対岸の葛飾区の地名であり、京成の堀切菖蒲園駅葛飾区にある。『3年B組金八先生』をはじめとしたテレビドラマや映画のロケ地が周辺にある。

 

牛田 Ushida うしだ

所在地  東京都足立区千住曙町1-1

駅番号  TS 08

開業日  1932年(昭和7年)9月1日

営業キロ 6.0 km(浅草起点)

乗車人員 20,364人(2022年)

 北千住駅と当駅の間にはかつて中千住駅が存在し、千住貨物駅までの貨物線の分岐駅であった。今でも北千住方にある留置線と産業廃棄物処理場に名残が残る。京成本線京成関屋駅が隣接している。

 

北千住 Kita-senju きたせんじゅ

所在地  東京都足立区千住旭町42-1

駅番号  TS 09

開業日  1899年(明治32年)8月27日

営業キロ 7.1 km(浅草起点)

乗車人員 382,081人(2022年)

 東武伊勢崎線の都心側拠点駅で、伊勢崎線内で最も利用客が多い。ホームは1階と3階に分けられ、3階は日比谷線直通列車が使われる。当駅は東武鉄道で最も歴史のある駅の一つで、当駅に0キロポストが設置されている。

 

小菅 Kosuge こすげ

所在地  東京都足立区足立二丁目46番11号

駅番号  TS 10

開業日  1924年大正13年)10月1日

営業キロ 8.2 km(浅草起点)

乗車人員 5,805人(2022年)

 駅の南側に荒川放水路橋梁が接しており、東武随一の撮影地として有名。小菅の地名は葛飾区にある。

 

五反野 Gotanno ごたんの

所在地  東京都足立区足立三丁目34番6号

駅番号  TS 11

開業日  1924年大正13年)10月1日

営業キロ 9.3 km(浅草起点)

乗車人員 33,151人(2022年)

 かつては相対式ホームであり、旧上りホームの一部が広告スペースとして利用され、ホーム終端部やホーム屋根の形状にもその名残をとどめている。

 

梅島 Umejima うめじま

所在地  東京都足立区梅田七丁目37-1

駅番号  TS 12

開業日  1924年大正13年)10月1日

営業キロ 10.5 km(浅草起点)

乗車人員 32,421人(2022年)

 用地幅が狭いため、北千住寄りに上りホーム、西新井寄りに下りホームが一直線に配置された変則的な構造となっている。西新井との間に急行線と緩行線の渡り線が設けられ、「THライナー」が使用する。

 

西新井 Nishiarai にしあらい

所在地  東京都足立区西新井栄町二丁目1-1

駅番号  TS 13

開業日  1899年(明治32年)8月27日

営業キロ 11.3 km(浅草起点)

乗車人員 58,836人(2022年)

 当駅を発車する伊勢崎線の上り列車は7時24分からの1時間に37本が発車するが、これは関東の私鉄では最大の本数である。伊勢崎線下りホームに立ち食いのラーメン店がある。大師線は乗り換え。

 

竹ノ塚 Takenotsuka たけのつか

所在地  東京都足立区竹の塚六丁目6番1号

駅番号  TS 14

開業日  1900年(明治33年)3月21日

営業キロ 13.4 km(浅草起点)

乗車人員 63,092人(2022年)

 かつて当駅前後に存在した踏切は交通量が多く、開かずの踏切として問題になっていたが、高架化により解消されている。西新井寄りに日比谷線車両基地である千住検車区竹ノ塚分室がある。

 

谷塚 Yatsuka やつか

所在地  埼玉県草加市谷塚一丁目1-22

駅番号  TS 15

開業日  1925年(大正14年)10月1日

営業キロ 15.9 km(浅草起点)

乗車人員 35,038人(2022年)

 東武スカイツリーラインにおいて浅草側から見て最初の埼玉県の駅であり、海抜は3.45mと埼玉県内で最も低い駅でもある。2023年9月に高架下にEQUiA(エキア)谷塚が開業している。

 

草加 Soka そうか

所在地  埼玉県草加市高砂二丁目5-25

駅番号  TS 16

開業日  1899年(明治32年)8月27日

営業キロ 17.5 km(浅草起点)

乗車人員 78,019人(2022年)

 1番線は上り通過線(ホームなし)に振られているため、ホーム番号としての1番線は欠番となっている。上り通過線の外側(東側)に保守機械(モーターカー等)の車庫がある。急行以下はすべて停車。

 

獨協大学前 Dokkyodaigakumae どっきょうだいがくまえ〈草加松原

所在地  埼玉県草加市松原一丁目1-1

駅番号  TS 17

開業日  1962年(昭和37年)12月1日

営業キロ 19.2 km(浅草起点)

乗車人員 51,352人(2022年)

 駅開業当初は松原団地駅であったが、「大学のあるまち」として地域のイメージアップと名勝「草加松原」を観光地としてPRするため、2017年に現駅名に変更された。「草加松原」の名称も副駅名にある。

 

新田 Shinden しんでん

所在地  埼玉県草加市金明町道下263-2

駅番号  TS 18

開業日  1899年(明治32年)12月20日

営業キロ 20.5 km(浅草起点)

乗車人員 27,339人(2022年)

 1899年当時、埼玉県北足立郡新田村だった場所に開業し、これが駅名の由来になっている。

 

蒲生 Gamo がもう

所在地  埼玉県越谷市蒲生寿町16-17

駅番号  TS 19

開業日  1899年(明治32年)12月20日

営業キロ 21.9 km(浅草起点)

乗車人員 15,617人(2022年)

 地上駅時代は上り線が単式・下り線が島式ホームの2面3線であり、特急列車の通過待ちを行っていた。

 

新越谷 Shin-koshigaya しんこしがや

所在地  埼玉県越谷市南越谷一丁目11-4

駅番号  TS 20

開業日  1974年(昭和49年)7月23日

営業キロ 22.9 km(浅草起点)

乗車人員 134,580人(2022年)

 南越谷駅と隣接しており、武蔵野線との乗換駅になっている。開業当初、当駅周辺は田園地帯であり、乗換駅としては利用客数が少なかった。毎年8月には阿波踊りの囃子をイメージしたメロディが流れる。

 

越谷 koshigaya こしがや

所在地  埼玉県越谷市弥生町4-11

駅番号  TS 21

開業日  1920年大正9年)4月17日

営業キロ 24.4 km(浅草起点)

乗車人員 45,340人(2022年)

 東口周辺の市街地は、江戸時代から日光街道越ヶ谷宿として栄えた宿場町だったが、東武線開通当初は現在の北越谷駅が越ヶ谷駅だったため、当駅はなかった。日中の急行は当駅で特急の通過待ちをする。

 

北越谷 Kita-koshigaya きたこしがや

所在地  埼玉県越谷市大沢三丁目4-23

駅番号  TS 22

開業日  1899年(明治32年)8月27日

営業キロ 26.0 km(浅草起点)

乗車人員 44,841人(2022年)

 東武鉄道開業当初の越ヶ谷駅。北千住から続いた複々線区間の北限で、西新井駅からの高架区間も当駅で終わる。日比谷線からの直通列車も当時はこの駅までだった。当駅通過列車はカーブを考慮して90km/hまで減速する。

 

大袋 Obukuro おおぶくろ

所在地  埼玉県越谷市大字袋山1200

駅番号  TS 23

開業日  1926年(大正15年)10月1日

営業キロ 28.5 km(浅草起点)

乗車人員 16,809人(2022年)

 駅名は、開業当時の自治体が大袋村であったことから命名された。当駅周辺の地名である袋山は、かつて元荒川が当駅周辺を袋のような形で囲うような流路となっていたことにちなむ。

 

せんげん台 Sengendai せんげんだい

所在地  埼玉県越谷市千間台東一丁目62-1

駅番号  TS 24

開業日  1967年(昭和42年)4月15日

営業キロ 29.8 km(浅草起点)

乗車人員 49,089人(2022年)

 当駅の北側を流れる一級河川・新方川の古称・俗称である「千間堀」に由来。当駅周辺の放置自転車の台数は、1985年には日本一となっていた。夕方の下り一部特急やTHライナーも当駅に停車する。

 

武里 Takesato たけさと

所在地  埼玉県春日部市大場450

駅番号  TS 25

開業日  1899年(明治32年)12月20日

営業キロ 31.1 km(浅草起点)

乗車人員 13,448人(2022年)

 トイレは改札階ではなく、ホーム浅草寄りにある。一時期2万人を上回っていた一日平均乗降人員は1990年代から減り続け、現在は隣の一ノ割駅を下回っている。

 

一ノ割 Ichinowari いちのわり

所在地  埼玉県春日部市一ノ割一丁目1-1

駅番号  TS 26

開業日  1926年(大正15年)10月1日

営業キロ 33.0 km(浅草起点)

乗車人員 15,577人(2022年)

 当駅付近はかつて「市野割村」と称されていた。当駅開業時に「一ノ割」に改名した。

 

春日部 Kasukabe かすかべ

所在地  埼玉県春日部市粕壁一丁目10-1

駅番号  TS 27

開業日  1899年(明治32年)8月27日

営業キロ 35.3 km(浅草起点)

乗車人員 61,279人(2022年)

 野田線は当駅で乗り換え。構内には貨物営業を行っていた時の名残で側線があり、2番線と5番線という運転番線となっている。当駅の発車メロディは春日部が舞台のクレヨンしんちゃんの代表曲を使用。

 

北春日部 Kita-Kasukabe きたかすかべ

所在地  埼玉県春日部市梅田本町一丁目13-1

駅番号  TS 28

開業日  1966年(昭和41年)9月1日

営業キロ 36.8 km(浅草起点)

乗車人員 8,964人(2022年)

 南栗橋車両管区春日部支所の設置により開業。通過線や側線にも番線が付番されており、ホームは3・4番線しか存在しない。上りの始発電車も各駅停車を中心に多数設定されている。

 

姫宮 Himemiya ひめみや

所在地  埼玉県南埼玉郡宮代町川端一丁目1-1

駅番号  TS 29

開業日  1927年(昭和2年)9月1日

営業キロ 38.4 km(浅草起点)

乗車人員 4,650人(2022年)

 橋上駅舎になる前は改札口が東口しかなく、西口からは改札外の跨線橋を利用しなければならず、西口から下りホームへに行く際は跨線橋を2度渡るなど不便だったが、2001年に橋上駅舎となり解消した。

 

東武動物公園 Tobu-dobutsu-koen とうぶどうぶつこうえん

所在地  埼玉県南埼玉郡宮代町百間二丁目3-24

駅番号  TS 30

開業日  1899年(明治32年)8月27日

営業キロ 41.0 km(浅草起点)

乗車人員 27,558人(2022年)

 開業当初は周辺の杉戸町に因んで杉戸駅であったが、1981年に東武動物公園が開園し、現在の駅名になる。特急は『(リバティ)りょうもう』のみ停車する。日光線は当駅が起点となっている。