東京23区南部を東西に構える路線で都心には直結しないものの、東急の放射状の基幹路線を相互に結ぶ役割を担います。目黒蒲田電鉄によって1927年に大井町~大岡山間が開通し、1929年には二子玉川まで延伸。その後、一時期大井町線の名称がなくなりますが、1979年にこの路線名が再度復活しています。2009年には田園都市線の複々線区間完成により神奈川県の溝の口駅まで延伸され、さらには2008年に新設した急行を中心に田園都市線の長津田・中央林間方面へ直通運転を開始しました。2018年12月に初めて『Q SEAT』を組み込んだ6020系により有料座席指定列車も設定されました。
所有者=東急電鉄
所在地=東京都、神奈川県
起点駅=大井町駅
終点駅=溝の口駅
路線記号=OM
開業日=1927年7月6日
全長=12.4km
駅数=16
使用車両=東急9000系、9020系、6000系、6020系
大井町 Ōimachi おおいまち
所在地 東京都品川区大井一丁目1-1
駅番号 OM 01
開業日 1927年(昭和2年)7月6日
乗車人員 105,157人(2022年)
品川区役所の最寄り駅。新玉川線(現・田園都市線渋谷~二子玉川間)が開通する前は田園都市線の起点駅であった。現在は大井町線の起点となっている。東急電鉄最東端の駅である。
下神明 Shimo-shimmei しもしんめい
所在地 東京都品川区西品川一丁目29番6号
駅番号 OM 02
開業日 1927年(昭和2年)7月6日
乗車人員 8,289人(2022年)
田園都市線(当時)で4・5両編成の運行を開始した1976年から2年間は大井町寄りで1・2両分ドアカットとしていた。駅の戸越公園方面を新幹線と横須賀線が通り、交差地点は旧・蛇窪信号場である。
戸越公園 Togoshi-kōen とごしこうえん
所在地 東京都品川区戸越五丁目10番15号
駅番号 OM 03
開業日 1927年(昭和2年)7月6日
乗車人員 12,141人(2022年)
かつては駅の前後に踏切が挟まれていたため、大井町寄り2両はドアカットを実施していた。2013年にドアカットは解消している。駅名の由来の戸越公園は当駅から徒歩5分。かつては蛇窪駅と名乗った。
中延 Nakanobu なかのぶ
所在地 東京都品川区中延四丁目5-5
駅番号 OM 04
開業日 1927年(昭和2年)7月6日
乗車人員 19,385人(2022年)
都営浅草線との乗換駅であるが、同線の駅出入口は道路を挟んで50mほど離れているため、乗り換えには公道を横断する必要がある。当駅から池上線荏原中延駅まで中延スキップロードという商店街が続く。
荏原町 Ebara-machi えばらまち
所在地 東京都品川区中延五丁目2-1
駅番号 OM 05
開業日 1927年(昭和2年)7月6日
乗車人員 14,501人(2022年)
1945年の東京大空襲では、駅とデハ3152・3154とデハ3203・3206が被災し、跨線橋が焼失した。
旗の台 Hatanodai はたのだい
所在地 東京都品川区旗の台二丁目13番1号
駅番号 OM 06
開業日 1927年(昭和2年)7月6日
乗車人員 32,536人(2021年)
池上線と接続しているが、開業当初は目黒蒲田電鉄大井町線の東洗足駅と池上電気鉄道の旗ヶ岡駅とで別駅扱いであった。「旗の台」は大井町線の「東洗足駅」と池上線の「旗ヶ岡駅」を統合して誕生した。
北千束 Kita-senzoku きたせんぞく
駅番号 OM 07
開業日 1928年(昭和3年)10月10日
乗車人員 6,657人(2022年)
北千束の「千束」は隣接する目黒区の「洗足」と同義とされている。地上駅だが、斜面に立地する駅であり、大岡山側が一部高架となる。東京都内の東急の駅では乗降人員が最も少ない駅。
大岡山 Ōokayama おおおかやま
駅番号 OM 08
開業日 1923年(大正12年)3月11日
乗車人員 36,190人(2021年)
目黒線との乗換駅で日吉方面と溝の口方面、大井町方面と目黒方面は同一方向・同一ホームで乗り換えが可能。また、日本で初めて駅の直上に病院が建てられた。「大岡山」の地名は目黒区側にある。
緑が丘 Midorigaoka みどりがおか
所在地 東京都目黒区緑が丘三丁目1番12号
駅番号 OM 09
開業日 1929年(昭和4年)12月25日
乗車人員 9,291人(2022年)
旧駅舎は交差点に面した四分円状のモダンなもので、入口に立つ柱はかつて豆タイル張りの丸柱であった。駅のすぐ南西は世田谷区奥沢で、南側を東急目黒線が通っている。
自由が丘 Jiyūgaoka じゆうがおか
所在地 東京都目黒区自由が丘一丁目9-8
駅番号 OM 10
開業日 1927年(昭和2年)8月28日
乗車人員 125,005人(2022年)
目黒区自由が丘と世田谷区奥沢にまたがる繁華街として知られる自由が丘地区の中心となる駅。東京横浜電鉄東横線として開業した当初は当駅が九品仏駅と名乗った。かつては自由が丘検車区が存在した。
九品仏 Kuhombutsu くほんぶつ
所在地 東京都世田谷区奥沢七丁目20-1
駅番号 OM 11
開業日 1929年(昭和4年)11月1日
乗車人員 12,019人(2022年)
駅の両端に踏切があり、ホーム有効長は4両編成分しか確保されていないため、二子玉川寄り1両がドアカットされる。2018年に設置されたホームドアも4両分しかない。
尾山台 Oyamadai おやまだい
所在地 東京都世田谷区等々力五丁目5番7号
駅番号 OM 12
開業日 1930年(昭和5年)4月1日
乗車人員 27,916人(2022年)
開業当初は1面2線の島式ホームだったが、1960年代に相対式ホームに改築された。2009年に東急で初めて「スレッドライーム上に設置された。副駅名は「東京都市大学世田谷キャンパス前」。
等々力 Todoroki とどろき
所在地 東京都世田谷区等々力三丁目1番1号
駅番号 OM 13
開業日 1929年(昭和4年)11月1日
乗車人員 25,854人(2022年)
東京23区内で唯一の渓谷である等々力渓谷の下車駅。当駅を地下化する計画もあったが、現在は事実上の凍結状態である。副駅名は「東京都市大学等々力中学校・高等学校前」で駅名標に掲出されている。
所在地 東京都世田谷区上野毛一丁目26番6号
駅番号 OM 14
開業日 1929年(昭和4年)11月1日
乗車人員 20,304人(2022年)
駅舎は2棟あり、この2棟は道路をまたぐ形で屋根を共有して一体化しており外見上で非常に特徴的なものになっている。大井町線で唯一通過線を有する駅である。エイトライナーにも当駅が設置予定。
二子玉川 Futako-tamagawa ふたこたまがわ
所在地 東京都世田谷区玉川二丁目22番13号
駅番号 OM 15
開業日 1927年(昭和2年)7月15日
乗車人員 133,086人(2022年)
線路名称上では、当駅が正式な大井町線の終点であるが、2009年より田園都市線の複々線化で大井町線の列車は溝の口駅発着となった。二子玉川園閉園後も2000年まで二子玉川園の駅名を使用した。
溝の口 Mizonokuchi みぞのくち
駅番号 OM 16
開業日 1927年(昭和2年)7月15日
乗車人員 183,756人(2022年)
高津区役所の最寄り駅であり、商業・行政共に高津区の中心。案内上は当駅が大井町線の終点である。梶が谷寄りに大井町線用の引き上げ線を2線設置している。JR南武線の武蔵溝ノ口駅と隣接している。